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■ 第46回 健康診断を活かす
〜知っておきたい「健康診断の基礎知識その39〜 医師 小澁 陽司 ■
 今号からは、健診やドックの結果報告書に記載される心電図検査の主な所見につき、解説していきたいと思います。

@ 心肥大:心臓という臓器は心筋、つまり筋肉で出来ています。この心筋が、高血圧などのために運動負荷が掛かり過ぎて肥大化してしまう(短絡的に表現すると、心筋が働かされすぎて太くなってしまう)ことを「心肥大」と言います。通常、心肥大は、大動脈を介して全身に血液を送り出す部屋である「左心室」の肥大を意味することが多いのですが、心電図上では右心室の肥大や心房への負荷なども心肥大にカテゴライズされています。従って、心肥大を表す心電図所見としては、「左室肥大」「右室肥大」「左房負荷」「右房負荷」などがあり、いずれの場合も心エコーといった精密検査を一度お受けになる必要があると思います。

A 心室内伝導障害:前回、心臓は動くときに電気が流れるとご説明しましたが、心臓の内部に存在する電気の流れる経路が何らかの理由で遮断されてしまうことを、心電図上では「ブロック」と呼んでいます。大まかに言って、心臓を動かすために発生した電気が心室内を流れていく経路には右心室側と左心室側の二つの路線がありますが、このうち右心室側の路線がブロックされた場合を「右脚ブロック」、左心室側の路線がブロックされた場合を「左脚ブロック」と言います。右脚ブロックはさらに「完全右脚ブロック」と「不完全右脚ブロック」に分けられますが、不完全なタイプの右脚ブロックは症状もないためほとんど問題にならず(例外として『ブルガダ症候群』と呼ばれる疾患がありますが、それについては詳しく後述します)、放置して構わないという判定になるのに対し、完全右脚ブロックは虚血性心疾患などがベースとなって出現することがあり、概ね放置可能ではありますが念のため一度は精密検査を受けるとよいでしょう。一方、左脚ブロックは基礎疾患として様々な心臓病を持つ場合が多く、ご指摘をお受けになったときには絶対に精密検査が必要となりますのでご注意下さい。

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