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■ 第32回 健康診断を活かす
〜知っておきたい「健康診断の基礎知識」その26〜 小澁 陽司 ■
 このコラムも連載30回を越え、筆者が担当させて頂くようになった当初から続けてきた「一般的な採血項目」の開設が、残すところあとわずかになりました。今後は、やや専門性の高い採血項目(腫瘍マーカーなど)に光を当て、更にわかりやすくコラムを綴っていきたいと考えておりますが、実は一般的な採血項目の中で、どうしても避けては通れない大物中の大物が未だ登場しておらず、とうとう今日に至るまで残ってしまっているのです。

 それは、「血糖値」。血糖値は、言わずと知れた「糖尿病」の主役のひとりです。正直に言うと筆者は、この血糖値について執筆しようと考えた時、頂上が遥か雲の彼方に霞む高い高い山を仰ぎ見るような思いに囚われてしまいました。何故なら、糖尿病と血糖値に関しては、書かねばならない事項があまりにも多すぎるのです。インターネットで「糖尿病」を検索すると、たちまち数千万件がヒットするという凄まじさは、現代人がいかに糖尿病に関心を持っているかということの証拠であると思います。それではこれから数回にわたり、血糖値を中心とした糖尿病関連項目を、皆様と共にじっくり繙いて参りましょう。

 まず初めに、血糖とはどんなものなのでしょうか。血糖は、血液中に存在するブドウ糖のことで、人間が生命活動を行なうために最も重要なエネルギー源です。人間は食事によって栄養を口から摂取し、その中の糖質を消化酵素がブドウ糖に分解したあと、小腸で吸収します。吸収されたブドウ糖は血液中に入り、全身に運ばれエネルギーとして使われるわけです。血中のブドウ糖は「グルコース」と呼ばれ、その濃度が高くなりすぎたり低くなりすぎたりしないよう、ホルモンによって調節されています。ところが、それらのホルモンの分泌異常が起こると、血糖値を調節するシステムに狂いが生じてしまうのです。

 このお話、次回に続きます。





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