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■ 第29回 健康診断を活かす
〜知っておきたい「健康診断の基礎知識」その23〜 小澁 陽司 ■
 つい先日、私たち人間を含む哺乳類の体内カルシウム量の調節に、「αクロトー」という蛋白質が関与しているという新発見を、京都大学の研究チームが世界中に発表しました。

 これまで、カルシウムは血中の副甲状腺ホルモンなどによってコントロールされることが知られていましたが、αクロトーはそれらのホルモン自体をコントロールする、いわば総司令官のような存在であることが今回明らかになりました。今後、この研究の発展に大きな期待が出来るでしょう。今回は、この「カルシウム」のお話です。

 カルシウムというと、皆様はまず骨や歯の硬さについて思い起こすことが出来ると思いますが、それではカルシウムとは一体何者なのでしょう?実はカルシウムもまた、ナトリウムやカリウムと同じミネラルの仲間なのです。

 人体内に存在するカルシウムは、全体の99%が骨と歯に貯蔵され、化学変化により硬い物質となってそれらの硬度を支えています。そして残りのわずか1%が血液中などに存在し、たえず全身を巡っているということになります。

 しかし、だからといって骨や歯の中のカルシウムがいつまでも変わらぬ状態で貯蔵されたままでいるわけではなく、骨破壊と骨新生のサイクルを繰り返し、常に血中から新鮮なカルシウムを取り込んでその強度と若々しさを保っているのです。

 その一方、摂取不足などで血中カルシウム量が減少すると、逆に骨は文字通り「骨身を削って」自分の中のカルシウムを血液に溶け出させ、血中濃度を一定に保とうとします。ところが、この状態が長く続くと、カルシウムを失った骨がスカスカになってしまいます。これがいわゆる、「骨粗鬆症」なのです。

 骨粗鬆症を予防するためには、若い頃から乳製品・大豆製品などを積極的に摂るほか、適度な運動も行い、カルシウムを効率よく吸収する習慣を身に付けることが大切です。

 今回のコラムで、カルシウムの大切さが「骨身にしみて」お解かり頂けましたでしょうか?





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